日本人の糖尿病はインスリン不足が原因

2016年の国民健康・栄養調査の結果から、日本における糖尿病患者数は1000万人、糖尿病予備軍も1000万人と推計されました。

実に6人に1人が糖尿病または予備軍であり、まさに国民病といえる状態になっています。
糖尿病の原因は大きく分けると、血糖値を下げるインスリンが不足する(インスリン不足)か、インスリンの量はあるけれども効きが悪い(インスリン抵抗性)の2つに分かれます。

今回、KOPSに協力していただいた方々のデータとアメリカ人のデータを比較し、日本人における糖尿病の特徴を調べました。
その結果、アメリカ人では糖尿病でない状態から糖尿病予備軍、糖尿病へと進むにつれてインスリンの量が増えるのに対し、日本人では糖尿病予備軍の時点でインスリンの量が頭打ちになることが分かりました(図)。

日本人とアメリカ人のインスリン分泌量の比較

すなわち、日本人は血糖値の上昇に耐えられるだけのインスリンが分泌できない体質であると考えられます。この結果から、糖尿病になるのを防ぐためには、血糖値を上げないような食生活が重要であると考えられます。

血糖値を上げないためには甘いものや炭水化物の摂りすぎに注意することはもちろんですが、極端に控えることはかえって体調を崩す結果になりかねません。
野菜などの食物繊維が豊富なものから食べる、食後に散歩などの軽い運動をすることで血糖の消費を促す、などの工夫を取り入れて、楽しく続けられる生活習慣を目指してください。

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